与田剛監督1年目の中日ドラゴンズは結果としては5位に沈んだ。しかしズルズルと下位争いをするのではなく終盤はここ数年の停滞ムードを吹き飛ばすようなチーム状態の良さがあった。終盤の戦い方を評し「来期につながる」と言った形容がなされるのはよくあることだが、今年ほど当てはまると年はないだろう。
与田監督、勝負の二年目。「昇竜復活」のスローガンを掲げる通り久方ぶりのAクラス入りが現実となってきたドラゴンズの2020年シーズン。開幕投手とスタメンを予想していく。開幕カードの日程についても記載しているので合わせて確認して欲しい。
中日ドラゴンズの2020年開幕予想
まずは退団選手と新加入選手についてチェックしておこう。
主な離脱退団選手
松坂大輔投手
ロドリゲス投手
武山真吾捕手
亀澤恭平選手
ソフトバンクを退団して中日で復活勝利をあげた松坂投手は古巣西武へ移籍となった。同じくソフトバンクの育成から支配下を勝ち取り一軍戦力として活躍した亀澤恭平選手も退団。亀澤選手は阿部選手の台頭に押し出された形に見える。
戦力として大きくマイナスなのはやはりジョエリー・ロドリゲス投手の退団だろう。防御率1点台、WHIP0.93の驚異的な数字でセットアッパーとして素晴らしい活躍を見せた。
主な新加入選手
- ルイス・ゴンザレス投手
- ヤリエル・ロドリゲス投手 育成
- モイゼス・シエラ外野手 育成
まずロドリゲス投手の穴をうめるべく速球左腕のルイス・ゴンザレス投手の獲得を決めた。もうひとり新ロドリゲスとしてヤリエル・ロドリゲスが加入した。メジャー9HRの実績あるシエラ外野手も育成加入。
ドラゴンズの課題はナゴド起因による長打力の低さにあるが、即時解決に向かうラインナップではないのは気になるところ。
枠もあるのでさらなる加入は難しいかも知れないが引き続き新外国人の情報が入り次第可能な限り追記する。
中日ドラゴンズの開幕投手と開幕ローテション予想
開幕投手は大野雄大
開幕投手は悩むところだが大野雄大を推す。
昨年はもう少し勝ち星がついても良かったとは思うが、最優秀防御率のタイトルを獲得。シーズン終盤にはノーヒット・ノーランも達成した。
ここ数年は不本意なシーズンが続いており、2018年シーズンは防御率8点台という散々な状況から見事に復活を果たした。むしろ今が全盛期と言っても良いくらい内容が良化している。大野とはこのような投手だということを思い出さてくれたシーズンだった。
対抗はもちろん柳裕也。
競合ドラ1の前評判通り、3年目の2019年シーズンに飛躍を遂げた。しかし前半戦は9勝を上げることができたが、後半は2勝と課題も残した。
<参考> 近年の中日開幕投手一覧
2014年 川上
2015年 山井
2016年 大野
2017年 大野
2018年 小笠原
2019年 笠原
大野は3年ぶりの開幕投手に返り咲くのか、柳をエースとして開幕投手にもってくるのか?昨年の笠原起用はサプライズの向きもあったが与田監督がどのように判断するか楽しみなところ。
開幕ローテーション候補
- 大野雄大
- 柳裕也
- ロメロ
- 小笠原慎之介
- 梅津晃大
- 笠原祥太郎
- 山本拓実
- 清水達也
中日の開幕ローテーション候補はこの通り豊富に揃っている。前述の大野や柳はタイトル争いに絡める活躍が期待できる。
ロメロは海外ではリリーフ登板が主だったが先発でも勝ち星を8勝上げる活躍を見せた。150kmオーバーの直球をポンポン投げており二年目で日本球界にも慣れてさらなる飛躍が期待できる。
小笠原慎之介は手術明けとなったシーズンでも3勝を上げており力の高さは健在。手術明け二年目、プロ5年目とこれから充実期を迎えてくるだろう。
そして昨シーズン大器の片鱗を見せたのが梅津晃大。福岡ソフトバンクの甲斐野、横浜DeNAベイスターズの上茶谷、東洋大三羽烏の中では未完成という評価だったが、これからどうなるんだ?というスケールの大きさを見せてくれた。今年はローテ定着を目指して欲しいところ。
続いては昨年の開幕投手である笠原祥太郎。不整脈の影響で不本意なシーズンとなったが復帰後は良い投球だった。
山本拓実や清水達也といった非常に若い投手たちも1軍で通用するところを見せているのでローテ争いに絡んでくるだろう。
中日の先発投手陣は力のある素材が揃っている。候補はきっちりと埋まってくる。打率の高い打線があるので先発投手がきっちり仕事できれば順位は上がってくるだろう。
中日ドラゴンズの開幕スタメン予想
中日ドラゴンズの打線は昨シーズン非常に良かった。長打力に課題は残すもののここ数年にない全員が力をつけている実感があった。
基本的には良かった昨シーズンを引き継ぐ形となるが野手、開幕スタメンを予想していこう。
- (中)大島洋平
- (遊)京田陽太
- (左)福田永将/アルモンテ
- (一)ビシエド
- (三)高橋周平
- (ニ)阿部寿樹
- (右)平田良介
- (捕)加藤匠馬
- (投)大野雄大
1番センターはもちろん大島洋平。フリーエージェント権を持っていたが行使せずに残留で生涯ドラゴンズを誓った。このひとの安定感は素晴らしく、昨シーズンは3割に加えて30盗塁もマークした。30台中盤に差し掛かる中、キャリハイに迫る走力は素晴らしい。
2番ショートも京田陽太で不動。課題とされている出塁率も向上し、四球を並みには選ぶようになってきた。もう少し率があがれば良いが成長してくれる選手だと考えている。
3番レフト。変化があるとすれば福田とアルモンテの入れ替えだが、長打の爆発力があるぶん福田に期待したい。100試合ほどの出場で18本は魅力。中日の中ではホームランが打てる怖い存在。
4番はビシエド。完全に日本球界にアジャストしている。欲を言えばこれもHRをもう少しなのだが、むしろナゴドのパークファクターもありヒットを打つことに徹している印象がある。素晴らしい技術だと思う。
5番サードの高橋周平。昨シーズンは怪我が惜しかった。怪我は保存療法で治すことを選択したが、焦らなくても良かったと外野の人間からは思ってしまう。それでもゴールデングラブとベストナインのタイトルを獲得するなどついに充実期が来ている。
6番セカンドで阿部寿樹。社会人卒入団ついに昨シーズン1軍定着を果たすことが出来た。良い打者。
7番 ライト。平田良介。平田を7番と書くところに今のドラゴンズ打線の充実っぷりを感じる。今年は本当に「怪我なく」を期待したい。
8番 キャッチャー 加藤匠馬。与田監督からの抜擢されたかたちでスタメンマスクをかぶることが多かった加藤匠馬。この選手の台頭が武山、松井雅人らの退団に繋がった面もある。課題は打撃。セ・リーグの他球団の捕手は打でも2割後半期待できる選手が増えてきただけに伸ばして欲しいところ。
期待の高卒ドラ1組、根尾や石川はまだスタメンというわけにはいかないだろうが、シーズンどこかで一軍でプレイするところが見たい。
2020年 中日ドラゴンズ 開幕カード日程
- 日程:2020年3月20日(金) 13:30開始
- 球場:マツダスタジアム
- 中日ドラゴンズ vs 広島東洋カープ
開幕カードはマツダスタジアムでのカープ戦。佐々岡真司監督との投手出身監督対決として見ても面白い。
カープはたしかに強敵だが、2019年シーズンは4位に沈んでいる。ドラゴンズとの差は僅か2.5ゲームだった。2020年シーズンはより良い勝負が出来るか期待がかかる注目の一戦。
★ 各球団の2020年開幕スタメン予想やってます。
⇒横浜DeNAベイスターズのスタメンと開幕投手予想 2020年シーズン
⇒読売ジャイアンツのスタメンと開幕投手予想 2020年シーズン
⇒阪神タイガースのスタメンと開幕投手予想 2020年シーズン
⇒広島東洋カープのスタメンと開幕投手予想 2020年シーズン
全球団の開幕戦日程はこちら。
⇒⇒⇒ プロ野球 2020年 開幕戦 ~ 日程・対戦カード・球場 東京オリンピック対応で特別日程 - KCJK 気になる調査と実践の記録
また昨年開幕スタメンオーダーのおさらいはこちら。
⇒⇒⇒ プロ野球 開幕戦 スタメンオーダー結果 【2019年版】 - KCJK 気になる調査と実践の記録