2000年代中盤より、入門用ブランドのそこそこ高品質のエレキギターが1万円程度手に入るようになりました。それまでの時代の安ギターを知るオジサンたちはそこそこ弾けちゃう仕上がりに感激したものです。ベース(基材)がしっかりしている分、ピックアップを交換したり、改造したりする楽しみも味わえました。
それから10年程の月日が経過した今、安ギター界はどうなっているのか? ネット上の情報も古くなってきました。また円安による物価高もあり値段が少し上がっています。今現在の値段や新品で手に入るブランドはあるのか?など情報のアップデートを図って集約してみます。
入門用テレキャスターの今
テレキャスターはエレキギターの元祖、ソリッドボディでタイトな独特なアタック音が特徴のギターです。ストラトキャスターよりも先に出た分、よりプリミティブな印象です。安ギターでどこまで迫ることが出来るのか?
今回は入門用ブランドの安ギター、テレキャスについて調べていきます。記事のなかでは私のオススメ品も紹介します。これを読めば今買うべき廉価版テレキャスターが分かるようなものになってます。
なおテレキャスターはフェンダーとスクワイアの商品にしか使えず、他のメーカーのはテレキャスタータイプとするのが正しいですが、便宜上省略する場合があります。一般的に十分通じるので。
* 2015年12月 更新です。
PLAYTECH エレキギター TL-250 SUNBURST テレキャスタータイプ
まずはサウンドハウスさんが提供する廉価版ブランド、PLAYTECHのテレキャスターモデル「TL-250」です。
- テレキャスタータイプ
- ボディ:ホワイトウッド
- ネック:メイプル ボルトオン、ナチュラルマットフィニッシュ
- 指板:ローズウッド
- フレット:22フレット
- 6WAYブリッジ
- 弦裏通し
1ヴォリューム、1トーン、3WAYスイッチのコントロールにクロームメッキされたパーツがついています。このギター現在新品で買えるもっとも安いテレキャスターです。
価格:¥ 7,538-(税込み)
かなりこの円安時代に頑張ってますね。ヘッドがかなりもっさりしていてダサイ感じですが、一応テレキャスではあります。評判は値段相応という評判が多いです。自分で調整出来る方が買ってこそ楽しめる一品のようです。
Photogenic(フォトジェニック)TCL270
安ギター=入門用ブランドの王様であるフォトジェニック。フォトジェニックのギターはとにかく意外な程にしっかりした作りであることが特徴。ピックアップや細かいパーツをいい製品のものに変更すれば普通にライブやレコーディング等にも使用できるレベルになる質の良さがあります。
- テレキャスタータイプ
- カラー:キャンディアップルレッド
- ボディ:アルダー
- ネック:メイプル ボルトオン
- 指板:ローズウッド
- フレット:21フレット
- 6WAYブリッジ
特徴としてはしっかりアルダーボディと明記してあること。こちらも1ヴォリューム、1トーン、3WAYスイッチのコントロールにクロームメッキされたパーツがついています。気になるお値段ですが・・・
価格: ¥15,223-(税込)
だいたい1万5千円前後で手に入れば良さそうです。いつも思うのですが構造的にはストラトキャスターの方が複雑なのに、テレキャスの方が高いのはなぜでしょうね・・・。
SELDER テレキャスタータイプ TC-18
豊富なカラーバリエーションが特徴のSELDERのテレキャスター。指板もメイプル、ローズと好みにあわせて選ぶことが出来ます。テレビイエローのカラーリングが良いですね。
- テレキャスタータイプ
- カラー:ナチュラル/サンバースト/テレビイエロー/ブラック
- ボディ:ホワイトウッド
- ネック:メイプル ボルトオン、グロスフィニッシュ
- 指板:ローズウッド/メイプル
- フレット:21フレット
- 3WAYブリッジ
- 弦裏通し
このモデルの良い所はネックが安ギターにありがちなマットフィニッシュ(つや消し)ではなくグロスフィニッシュ(つやあり)な所、そして何よりも本家と同じ3WAYブリッジである点。3WAYブリッジはテレキャスらしい音を生む特徴とも言われています。(ただし、オクターブチューニングは難しいんですけどね)
気になるお値段ですが・・・
価格:¥14,400-(税込・送料込み)
Bacchus バッカス エレキギター BTC-1R 3TS
バッカスのテレキャスタイプ。こちらは新登場のテレキャスターカスタムタイプ。バインディングなど装飾が美しい高級感のあるモデルです。
- テレキャスタータイプ
- カラー:ブラック、サンバースト,バタースコッチ
- ボディ:ポプラ
- ネック:メイプル ボルトオン、マットフィニッシュ
- 指板:ローズウッド
- フレット:22フレット
- 3WAYブリッジ
- 弦裏通し
この記事の答えを言ってしまうと一番パフォーマンスに優れているのがこのモデルです。同価格帯のテレキャスターで迷うなら間違いなくコレを選ぶのが正解です。
まず気になるお値段ですが・・・
価格:¥15,900-
となっています。カスタムタイプでない「BTE-1」というシリーズならもう少し安いです。
こちらのシリーズならもう少し安い 価格:¥ 13,824-
私が普段弾いている感想ですが、音は思った以上に良いです。ピックアップも他社製のテレキャスターに比べて良い、ボリュームやトーンもよく利くものが選ばれています。しっかりテレキャスターらしい音が出ています。
そして気になる作り、まったく問題ありません。フレットやバインディングも綺麗に処理されていて不満がありません。もちろん個体差はあると思いますが、ビビリやネックの反りもありませんでした。
安テレキャスターは種類が少なくなった・・・
以前は新品で入る安テレキャスターはもう少し種類がありました。各メーカーから出ていたのですが・・・
Legend エレキギター LTE-Z CA キャンディアップルレッド メイプルネックローズ指板 テレキャスタイプ ソフトケース付
- 出版社/メーカー: Legend
- メディア: エレクトロニクス
- この商品を含むブログを見る
AriaProⅡの廉価版ブランドであるレジェンドのテレキャスと島村楽器オリジナルブランドのバスカーズのテレキャス。2015年12月現在、新品をネットで買うのが難しくなっています。
特に痛いのはレジェンドのテレキャスター(以下レジェテレ)の生産中止ですね。LTEシリーズ、通称レジェテレは音の傾向的にも間違いなくテレキャスターの音がしていた上に、ネックの形も悪くない。しかも8000円前後で手に入る時もあったコストパフォーマンス最強の品でした。おそらく円安を受けてのことでしょう。今後の生産再開を大いに希望します。
ハードオフなどで見かけたら捕獲しても良い機種。 私も4000円くらいならズバッと手を出す所存。でもハードオフ自体も値上がりしていてなかなかそんな好条件に巡り合いませんけどね(笑)
おわりに
今回の記事ではバッカスユニバースを推すことになりましたが、もしレジェテレが顕在ならば軍配は分かりません。楽器としてはバッカスユニバースなんですけど、値段も含めた驚きはレジェテレが上かも知れません。
このクラスの次は本家系の「スクワイアのAffinity シリーズ」になります。しかしAffinity シリーズは円安の影響で企業努力で粘ることもせずそのまま価格が上昇しています。かつてバカユニと良い勝負をしていたことを思うと今現在は手を出しにくいですね。改めて安ギターメーカー・販売店の努力には敬意を表します。
初心者の方でテレキャスタータイプから始めたい方にもバッカスユニバースのテレキャスターをおすすめします。このセットもVoxのベストセラーアンプ「Pathfinder 10」が含まれているのでオススメです。バカユニテレキャスターを繋いで Pathfinder 10のクリーントーンを鳴らしたら・・・、ほんと気持ち良いですから!
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